シチョウゲの発芽実験
伊與木香寿美(四万十高校)
シチョウゲとはアカネ科のシチョウゲ属の落葉低木である。日本固有種で、紀伊半島・四万十川の川岸の岩上などに自生する落葉低木で7-8月に淡い紫色の花をつける。環境省のレッドリストでは、準絶滅危惧種に登録されている。絶滅を防ぐためにどのような環境がシチョウゲの発芽に適しているか等を調べ、人工的に育てられるのかを検証するために研究を始めた。その結果、シチョウゲの発芽には低温処理は不要で、むしろ温度が高い方が発芽率の高いことが分かった。また、無菌播種の際、種子の消毒は次亜塩素酸ナトリウム濃度1%以上が好ましいことが分かった。種子の消毒について、大まかな目処がついたので、無菌操作の技術を向上させて実験を成功させたいと思う。また、セルトレイに直接種子を蒔く実験を来年以降後輩に委ね、シチョウゲの絶滅を防ぐために研究を継続してほしいと思う。
伊與木香寿美 IYOKI, Kasumi
四万十高校
自然環境コースでは野外活動が多く、自然の役割や大切さを学びました。その中で、身近なシチョウゲの絶滅を防ぎたいという強い思いで、この研究を始めました。今回、発芽実験と無菌播種を行いました。無菌操作は難しかったけれど、発根したときの喜びは大きかったです。これからもシチョウゲの研究を続けていきたいです。