中野 珠里 NAKANO, Akari

水質の違いによる微細藻類の出現について

中野 珠里(四万十高校)

 私が今回行ったのは水質の違いによる微細藻類の違いについてです。私達が通う四万十高校の下を流れる四万十川には、多くの生物が生息しています。この生物多様性を支えているのが四万十川に流入する栄養塩類と微細藻類です。栄養塩類が流入しすぎると、河川には「アオコ」が発生します。そこで、四万十川も条件さえ合えば微細藻類が繁殖し、アオコを形成するのではないかと考え、実験を行いました。今回実験に用いた水は四万十川の支流である「吾川の水」と奈良県の龍楽寺の採水場から汲んできた「ゴロゴロ水」です。藻類の繁殖には河川に栄養塩類が流入しないと繁殖しません。そこで、この二種類の水に「ハイポネックス」という肥料を添加した水をさらに「ハイポネックスのみ」、「雨水入り」、「土嬢抽出液入り」に分け、計六つの水槽の中にアオコを形成する藍藻の「ミクロシスティス」を入れ、7月15日から9月6日の夏休み明けまで培養実験を行いました。培養終了後、水槽内には変化があり、「吾川の水」の水槽では茶色い沈殿物が、「ゴロゴロ水」の水槽では緑色の藻が発生しました。顕微鏡で観察した結果「ゴロゴロ水」の水槽はアオコが形成していると言えるほどミクロシスティスが繁殖していました。一方、「吾川の水」では、珪藻類が多く観察できました。二種類の水では藻類が繁殖していました。ということは、実験開始時に投入した肥料や雨水等に含まれる栄養塩を使って繁殖したと考えられるので、分光高度計でリン酸塩、硝酸塩、CODの数値を測定しました。