高橋 弘 TAKAHASHI, Hiroshi

四万十川自然再生事業について

高橋 弘(中村河川国道事務所)

 四万十川は、古くより地域住民の生活と密着した河川として全国から注目されている。しかしながら、近年においては河道状況の変化などによりアユの産卵場やコアマモ生育場、スジアオノリ漁獲量の減少などの課題も発生している。
こうしたことから、国土交通省では平成14年度より「人と自然が共生できていた昭和40年代の四万十川の現風景の保全・再生」を目指し、四万十川自然再生事業に取り組んでいる。事業内容としては、湿地環境の再生によりツル類の飛来・越冬環境を創出する「ツルの里づくり事業」、広い瀬と河原の再生でアユの産卵環境を創出する「アユの瀬づくり事業」、汽水域における浅場環境の再生でコアマモ、スジアオノリの生育環境を創出する「魚のゆりかごづくり事業」からなっている。実施にあたっては、四万十川自然再生協議会やつるの里づくりの会などとの協働・連携、順応的管理手法による実施を基本としている。

高橋 弘 TAKAHASHI, Hiroshi

国土交通省 四国地方整備局 中村河川国道事務所

四万十市(旧西土佐村)の山ノ奥出身。山&川で育つ。仕事では各地の河川を転々とし、現在は生まれ育った四万十川の治水・環境の仕事をしています。