四万十川下流域を結ぶ二集落 口屋内・下田 ー 物流変遷から見た集落分析
奥村遼・清水重敦(京都工芸繊維大学)
四万十川下流域に位置し、かつて黒尊森林から得られる良質な木材資源の集積地、また木炭の生産で栄えた「口屋内」、かつて四万十川流域から生産される豊かな資源を京阪神へと運搬する物流の拠点として栄えた「下田」。この二集落は物流により結ばれ、そして、物流に大きく影響を受けながら集落形成がなされてきた。今回、文化的景観家屋調査で行った悉皆調査の結果をもとに、物流変遷という切口から、この二集落の景観特性を考える。