松熊 修吾 MATSUKUMA, Shugo

川を見守るための拠りどころ-黒尊川の地形調査-

松熊修吾・西山穏・國廣聡志(西日本科研)・川村慎也(四万十市教委)

 四万十市西土佐の黒尊川。手つかずの水際や河床の瀬・淵・砂州など、川本来の地形が今もたくさん残され、暮らしや遊び、学びとも結びついて魅力ある景観が生まれています。 川の地形は、流れによる浸食と堆積作用のバランスにより保たれていますが、河川工事などでこれが乱れると、元の地形に戻らなくなることもあります。 この調査では、川のなかを約20km歩いた現地踏査に加え、川に沿って暮らしてきた地元の方々との対話、近自然河川工法の知見を活かした整理を繰り返し行った結果、黒尊川らしい特徴的な地形が108箇所抽出されました。それらを地形の成り立ちからパターン分けして図化し、流れの作用のバランスのために保全すべき“地形骨格”を図示しました。 この成果は、河川工事のよりよい方法を考えるときの資料になりうる、また、工事後の状態を見守っていくうえでの拠りどころとなる可能性にも期待しています。